デジタル化が進み、プリンタ出力による綺麗な看板・サインが主流となっています。職人がいる看板屋も少なくなってきました。
しかし、どうしてもデジタルでは生み出せないものがあります。それは手作業からにじみ出る「ぬくもり」です。
また、ハンドメイド製作のもう一つの良さは作り手の楽しさがお客様に伝わるということ、お客様の喜びと共振することではないでしょうか。
イギリスの名画家デイヴィッド・ホックニーが少年の頃、街角で壁にペンキ描きをする看板職人の仕事を一日中飽きもせず眺めていたときのことを自伝でこう綴っています。
「刷毛(はけ)を塗料に浸して壁を塗って行くあの壮快さ、そして画筆に絵の具をたっぷり含ませ、まるで何かに痕跡をつけるかのような仕草はぞくぞくするほど快感だ。僕は今でもあれが好きだし、その当時も大好きだった。言い表せない何かがある。」
朝日工芸社では製作者とお客様の喜びの共有を大切に考えています。そして創業55年余の手作りのノウハウを継承していきます。
経験豊富な職人のダイナミックな筆使い、絶妙なコントラスト、世界に一つしかない手描き文字等、デジタルでは出せない技と魅力があります。
昔ながらの手法で天然素材を生かして丁寧に彫るその美しさは独特の温かさを生み出します。
この技は、デフォルメされたキャラクターや動物、野菜や果物など様々な形の造形物の創作に活かされ、まさに芸術品です。